Ryota Blog

日々思ったこと、感じたこと。

ラスベガスで感じたこと

ラスベガスに来ていろんなホームレスと話しした。
彼らが言ってることが本当かどうかはわからんけど、意外にも元社長であったり企業の元上位幹部であったりホームレスになる前はいわゆる「成功してた」人が多いということが分かった。

彼らに共通している点がある。
「社会を強く憎んでいる」という点だ。
それは"今"彼らが家のない状況に置かれているからではなく、そうなる前に自分たちを救ってくれなかったからだと言っていた。

あるホームレスの話によると、彼は職を失ったあと家を保持し家族を養い続けるために補助金の申請を役所にしたそうだ。
しかし、役所の回答は「他をあたってくれ」。
色んな機関をまわり、たらい回しにされているうちに蓄えも尽き、家を失い家族を失って路頭に迷うことになったそう。
もともと上位的な職についていたプライドの高い彼らがその間に受けた恥辱が彼らに社会を憎ませていると、そう感じた。
そんな彼らが今、社会にできる復讐が「存在し続けること」だそうだ。
自分たちが存在し続けることで社会は自分たちを問題として抱え続けることになる。
それが彼らができる唯一の復讐だと言っていた。
自らのプライドを捨て路頭で存在し続けるだけの復讐をするようになるまで彼らに社会を憎ませた社会。
深く考えさせられる会話だった。

「ホームレスの人々はIQが高い」
今回の旅で野宿をしたりしながら感じたことだ。
はっきり言って道端で眠ることは容易ではない。
ましてやその環境で生き続けることなどそこらへんの学生には到底不可能だ。
ホームレスの人たちは昼間に空き缶を拾い役所に持っていきお金に換え、靴を磨き、ゴミ箱に捨てられた新聞を拾い売り直しお金に変えその日をなんとか暮らしている。
自分たちに出来る数少ないことでなんとか必死に日々を作っている。
つまり何か新しいことをしてお金に変えるのではなく、今あることをフルに使ってなんとか生き延びている。
「彼らがIQが高い」と言った所以だ。
本当に想像力がある人は他の人にとっては何もないように見えるところからなにものかを生み出すと言う。
何もないように見えて、ホームレスの彼らには「知恵」がある。
その知恵を振り絞って今日も彼らは存在しようとしている。
生きていくということは僕らが思っているほど楽ではない。
簡単ではない。
環境が僕らを勝手に生かしてくれているだけだ。
僕らのうち、どれくらいの数が本当に生きようとして知恵を絞っているだろうか。
本当に生きているのは僕らのうちのどれくらいだろうか。